JAPANESE ARUARUひと口の前に 料理を運んだ店員が振り返ると、日本から来た旅行者がスマホを構え、同行者のフォークが空中で止まりがち。お皿の向きを直し、もう一枚。食べ始める合図を出すのは、今日は料理を運んだ人ではなく撮る人なんですね。
出発の点検チェックアウト前、日本から来た旅行者が引き出しを一つずつ開けがち。同室の現地の友人が「そこは使ってないよ」と言っても、念のためもう一つ。滞在中に一度も開けなかった場所と、帰る直前に初対面するんですね。読んでみる ↗
最後の一枚帰国前の売店で、日本から来た旅行者が残った小銭を並べがち。少し足りずに紙幣を出すと、店員からまた小銭が返ってきます。減らすつもりだった財布に新しい仲間が増え、コインだけもう一周するんですね。読んでみる ↗
お土産の予算日本から来た旅行者が、値札を見てスマホで円に換算しがち。大きい箱を選び、画面を見て小さい箱へ。もう一度計算して大きい箱へ。店員の前で箱が行ったり来たりして、お土産だけ先に小旅行をしているんですね。読んでみる ↗
今だけの選択限定品を選んだ日本からの旅行者に、店員が別の限定品も見せてくれることも。決まったはずの箱を持ったまま、また二つを見比べがち。「今だけ」が一つ増えると、決まるまでの時間も少し増えるんですね。読んでみる ↗
注文の合図日本から来た旅行者が店員を呼ぼうとして「すみま…」で止まりがち。言い直す言葉を探す間も、手だけは上がったまま。気づいた店員がやって来て、止まっていた声より先に手のほうが注文への道を開くんですね。読んでみる ↗
見覚えのある一杯長いドリンクメニューを開いた日本からの旅行者たちが、しばらくして同じ場所を指しがち。店員が順に聞くと、全員ラテ。たくさんの選択肢を旅したあと、注文だけは同じ一杯に集合するんですね。読んでみる ↗
出発前の確認待ち合わせた現地の友人の前で、日本から来た旅行者たちが別々の天気アプリを見せ合いがち。雨、晴れ、曇りで話し合いが続きます。窓の外は晴れているのに、出発前の会議だけはまだ雲行きが決まらないんですね。読んでみる ↗
足元の休暇ホテルで靴を脱いだ日本からの旅行者が、出かけようと履き直し、忘れ物に気づいてまた脱ぎがち。入口で待つ現地の友人から見ると、部屋を出るまでに足元だけ何往復もしているんですね。外出はまだ始まっていません。読んでみる ↗
部屋でひと息同じ部屋に泊まる現地の友人から見ると、日本から来た旅行者がまずお茶の袋を机に並べがち。そのあと棚を開け、机の下ものぞきます。お茶の準備はできたのに、お湯を沸かす道具だけがまだ旅に合流していないんですね。読んでみる ↗
小さな成功注文が通じると、日本から来た旅行者が友人へ小さく親指を立てがち。その直後、店員からサイズの質問。上がりかけた手が止まり、二人でメニューへ戻ります。注文のゴールには、もう一つ曲がり角があったんですね。読んでみる ↗
帰り道の目印道を尋ねる日本からの旅行者が、ホテルの写真を見せてくれることも。ところが画面いっぱいに写っているのは玄関のドア。現地の人も顔を近づけがちですが、取っ手の形はわかっても、どの通りなのかはまだ謎なんですね。読んでみる ↗
ポケットの記録レジで日本から来た旅行者が小銭を探すと、ポケットからレシートが次々と出てきがち。カフェ、電車、お土産屋。店員の前に旅の記録が並んでいきますが、いま必要なのは思い出ではなく、あと一枚のコインなんですね。読んでみる ↗